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第35話 営業開始前のレンタカーオフィス [ロンドン]

滞在4日目。ロンドンに3泊した私たちはレンタカーでコッツウオルズへ向かう。日本でハーツのレンタカーを予約しており、さらにゴールドカードメンバーなので現地での手続きも簡単なはずだった。前年社用でマウイに行った際には、空港近くのハーツ事務所に行くと電光掲示板に私の名前とともに、借りる車の駐車スペースの番号が提示されており、その場所に行って荷物をトランクに収納すればすぐに目的地に向かって出発できたのである。事務所によって署名したりする必要もないのだ。ハーツゴールドカードメンバーズの謳い文句は、「エアコンを効かせて貴方の車は待機しています」だったが、さすがエコの時代、車に乗り込んでも車内は冷えてはおらず、しばらくは窓を全開で走ったのだが。ロンドン市内のハーツ事務所はマーブルアーチのほど近くにある。ホテルから歩いていけない距離ではないが、大きなスーツケースを転がしていく気もしないのでタクシーを拾った。
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思えばロンドンタクシーには今回の旅行では二度しか乗っていないことになる。あとは地下鉄とバスと徒歩で通したわけだ。至近距離ではあったがドライバーは、余計な回り道をすることもなく最短距離で目的地に私たちを輸送してくれた。車は8時に借り受けることになっていたが数分前に事務所前に到着。案の定、中に灯りはついているが正面のドアには鍵がしまっている。私たちはスーツケースを事務所前に置き、オープンを待った。8時少し前、中でスタッフが動き出し、正面玄関付近のプランターなどを移動しはじめた。私たちの存在に当然気づいただろうが鍵を開けようとはしない。接客は8時からと労働契約書に記されているのだろう。ハーツの事務所の位置、またそこからどうやってM4というコッツウオルズへつながる高速にのればいいのか、その経路は日本にいる間に何度もグーグルの地図と航空写真で確認済み。私はオープンを待つ間ずっと、車はどこにおいてあり、どこからこの通りに出るのだろう、そしてその後どうやってM4に合流するべきなのかと必死にシミュレートしていた。8時になると内側のロックが外され私たちは中に入る。お待たせいたしましたのひとこともない。朝の挨拶だけである。挨拶があるだけましかと私は自分を納得させた。

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