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第60話 ホテルからリヨン・ペラーシュ駅までの黒人TAXI運転手 [リヨン]

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薄ら寒かったがべルクール広場に面するホテル玄関前に立ちフロントで呼んでもらったタクシーを待つ。ここからレンタカー事務所のある駅まではワンメーターでもいけるような距離、スーツケースさえなければ徒歩でもいいのだが、二つのスーツケースを引きずって石畳の道を歩くわけにはいかなかった。やがてプジョーのタクシーが到着、中からでてきた大きな黒人ドライバーに部屋番号を伝え、確かに私たちが彼のタクシーに乗るべき客なのかを確認する。私たちより先に外にでてタクシー待ちをしていた別の宿泊客は不満気だったが、部屋番号があっているのだから、このタクシーは私たちを迎えにきたことは間違いない。
要人の警護もできそうないかついドライバーの顔色が曇った。私たちのそばにある二つの大きなスーツケースが原因らしい。車はライトバンではなくセダンタイプのプジョー。バンタイプならふたつのスーツケースぐらいなんなく後部のカーゴスペースに納まるだろうが、セダンのトランクにそれほどの余裕がないであろうことは私にも想像がついた。案の定ドライバーは何度も入れては出し、入れては出しを繰り返す。他のタクシー待ちの宿泊客はその様子を嘲笑っているようにも見えた。試行錯誤の末二つのスーツケースをようやくトランクに収納。いざ駅に向かって出発である。しかし、この運転手は信頼できるのだろうか、料金は割高でもフランソワに頼んだほうがよかったかもしれないと後悔する。
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5分も車を走らせると駅周辺に到着した。構内にあるレンタカー事務所の近くまでと伝えていたが、運転手もその場所が定かでないらしい。ドライバーは周囲をキョロキョロしながら車をしばらく走らせているとようやく何社かのレンタカー会社の看板が表示された場所に到着した。ドライバーはホッとしたような笑みを浮かべ建物の方を指差してフランス語で話す。さすがの奥様も理解できない様子。「あのドアから中に入れば事務所があるはずだ」と運転手はいったと勝手に推測するしかない。荷物をおろし10ユーロ弱のところだったが、15ユーロを手わたすと日本語で「ありがとう」と満面の笑顔で受け取った。結構愛想のいい運転手さんではないか、人を風体で判断してはいけないことを再認識したのである。
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