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第152話 車内でアメイジングを連発する変な外人 [帰国]

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彼は機内で私たちの前に座っていた夫婦ものの片割れのオヤジである。オヤジが何度も席を立ったり座ったりして、その都度、後席にいた私たちにもシートの揺れる衝撃があり不愉快な思いをしていたので顔を覚えてしまったのだ。このオヤジ、パリ出発直後は元気そのものだったが、無料だと思って意地汚くやたらとアルコールを摂取したせいだろう。成田到着前に吐いていた。用意された袋から汚物が少し外れて自分の衣類を汚したようで、CAがきてその始末をしていたのである。CAとは大変な職業だ。CAに憧れる女児や女子は彼女たちの職務を知らなさすぎる。きっと相当気持ちが悪かったのだろうこのオヤジ、日本到着後、荷物引取り所内の柱によりかかり、ターンテーブルにのってくる自分たちの重たいスーツケース見つけては、奥さんにピックアップを偉そうに指示していたのである。よくこんなオヤジのいうことをきけるものだと私の奥さんは感心していた。オヤジたちは国内線を乗り継いでどこに帰るのだろうか。明日の今頃は「時差ぼけで困っちゃうぜ」などと村人たちに得意げに話しているのだろうか。
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しばらくするとホテルに向かうシャトルバスが到着した。これから出発する人たちがバスからおりてスーツケースをバスの下部にある収納庫から取り出し出発ロビー方面に向かう。私も彼らのあとに続きたかったがそうもいかない。空いたスペースに私たちのスーツケースが収納され、私たちもバスに乗り込む。数人降りたがバスの座席は結構埋まっていた。私たちのいる第1ターミナルへくる前に、第2ターミナルを経由しているので、そこから乗車したホテル利用者もいるのだろう。私たちの斜め前の席にはアメリカ人もしくはカナダ人と思われる夫婦ものが二組座っていた。彼らは行動をともにしているらしい。出張先に奥さんを同伴してきたのか、亭主は二人ともスーツにネクタイ姿である。その内の一人が座席の前に供えられたカップホルダーの存在に気づき、それをいじりだした。ボトルを置くときはこうなって、不要になったらこうやって折りたためる優れものだと同行者に説明しているようで、やたらと「アメイジング」「アメイジング」と連発していた。つまらないもので感心する輩たちである。しかし、私たちが日常目にしていてつまらないと思っているものでも、アメリカ人からすると優れもので感動するものがまだまだあるのかもしれない。ビジネスチャンスはまだまだいっぱいあるということだろうか。

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