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第92話 今度はいつ会えるか? [ニュイサンジョルジュ]

フィアンセに感謝とお別れのことばをかけた後、私たちはフェブレイご夫妻とともに外に出た。見上げればブルゴーニュの青い空が広がっている。フェブレイ邸と地続きのフェブレイ本社の前には、ボディに大きくFAIVELEYと描かれたトラックが停まっていた。これからワインを積み込んでどこへ向かうのだろうか。
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いよいよ今生?のお別れである。ワインの会社を辞めた後も四半世紀にわたりフェブレイさんにクリスマスカードやバースデーカードを送り続けたおかげで、フェブレイさんご夫妻も私たちのことを忘れずにいてくれた。そして今回の銀婚旅行に際しても滞在中アパルトメントを提供してくれたし、わざわざスイスの自宅からニュイサンジョルジュまで夫婦で出向いてお世話をしてくれたのである。もちろんこうしたお返しをあてにしたわけでもなくただカードを書くことが億劫でなかったことが幸いしたのだ。まさに継続は力なりということか。
次回来たときには最低1週間滞在するようにとフェブレイさんがいう。さらに奥さんが、「今度はClos Vougeot=クロヴージョ(ブルゴーニュのブドウ畑の歴史を残す博物館)に連れて行くから」と続く。実は初日のディナー時に、「明日の午後にはクロヴージョを訪れなさい」と奥さんに薦められていたのだが、昨日私たちはそこ地に足を踏み入れることなく近くの葡萄畑をちょろちょろ歩くだけで済ませてしまったのである。1週間とはいわず1ヶ月だっていたい、1シーズン過ごしてもいいと思うぐらい、喧騒とは無縁の村であった。ご夫妻のオルボアール(さよなら)の言葉に対して、長女のボーイフレンドがスペイン系の顔をしているということをあまり好意的に話していなかったことを思い出し、スペイン語でアスタマニアーナ(また明日)というとご夫妻は声をあげて笑っていた。今度はいつあえるのだろう。来年、再来年でもいいのだが宝くじでも当たらない限り不可能。金婚旅行で訪れる自信はない。いずれにしてもヨーロッパにきたらまた絶対立ち寄りたい、立ち寄らなくてはならない地となったことは確かである。

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