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第9話 なつかしい街並みを抜けてロンドンセンターへ [ロンドン]

タクシーは空港敷地内をしばらく走った後、市内へつながる片側3車線の大きな道路にでた。さあいよいよ懐かしいロンドン市内へ向かう。空港から市内へ向かう際、右手には三十数年前ポールマッカートニーとウイングスのライブも見たこともあるハマースミス劇場があるはず。まだ昔の姿のままあるだろうか。現地の時間で午後4時過ぎ、日本時間では深夜の0時をまわっていることになるが、時差ぼけなどとは無縁の私の心は躍った。
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タクシードライバーは空港から王道を通って市内へ向かっているようだった。私がロンドンを訪れるのは6回目になるが、ある時、空港から乗ったタクシーがまったく幹線道路を通らず、裏道ばかりを走ったことがあった。私はどこへ連れていかれるのだろうかと不安ではあったが、方向的には市内中心部に向かっていることは間違いない。そして予想よりも早く、目的のホテル前に車は横付けされたのだった。加えて料金もそれまでの利用した中で格段に安い料金だったのである。私はドライバーに、知らない道を通るのでとても心配だったと笑顔で告げ基準以上のチップを加算してドライバーに手渡した。その結果、王道を通ってくるのと同じぐらいの出費になってしまったのだが。まあ時間を買ったと思えば得をしたといえば得をしたわけである。
ハマースミス劇場を右手に見ていよいよ私たちは中心部に近づいていった。それにつれて渋滞もひどくなりつつある。しかし今日のドライバーは横道にそれることなく、ハイドパーク方面に向かう幹線道路をそれようとはしない。やがて街路樹の向こうに、一面に広がる芝生の緑が眩しいハイドパークにでた。懐かしい。ただそのひとことである。この風景を再度見ることを何年待ち望んだことか。ハイドパークに入ってドライバーは幹線道路を外れた。幾度となくこの界隈は車やバスで通り、歩いたことがあるが、ハイドパークを南北に突っ切るようなこの道を通った記憶はない。渋滞緩和策として仕方なくハイドパークの一部を道路にしたのだろうか。車窓の両側にハイドパークの芝生を眺めてしばらく走ると私たちはマーブルアーチのそばに出た。もうそこは市内のメインストリート、オックスフォードストリート。そしてホテルも間近だ。

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