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第12話 オックスフォードストリート、オクスフォードサーカスの人の多さに仰天 [ロンドン]

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成田を離陸してから半日以上が経過している。日本時間ならすでに深夜だ。部屋にスーツケースを運び込み、このまま疲れを癒すべくベッドにもぐりこむわけにはいかない。ロンドンはまだ夕方なのだ。私たちは一休みした後、街にくりでることにした。
ホテルの前は時折車が通る程度で静かな方だが、5分も歩けばオックスフォードストリート、日本で例えるなら銀座通りに出てしまう。三十数年前とはいえ1年余り滞在したことのあるロンドンだ。オックスフォードストリートを挟んでホテルと反対側に私の通っていた学校はあったから、どういけばどこにでるのか脳裏に焼きついているし方向感覚もばっちり。私たちはオックスフォードストリートを目指した。
建物の間から聞こえてくる車の音が徐々に大きくなり、やがて通りを走るダブルデッカー(2階建てバス)の姿が見受けられるようになった。通りにでて私は唖然とした。人が異様に多いのである。かつてこんな大勢の人が往来するオックスフォードストリートは見たことがない。オックスフォードストリートは車道の幅が狭まり、バス停をのぞけば片側1車線になっている。その分、歩道はかなりスペースがあるのだが、そこに人があふれている。銀座通りのように行き来する人たちの大半が黒髪というわけではなく、金髪、シルバー、茶髪、黒髪と多種多様のせいか目が疲れる。金曜の夕方だから特別なのか人の波に乗って歩かないと逆流に飲み込まれ静止せざるをえない状態になる。そんな雑踏の中、私たちはリージェントストリートと交差するオックスフォードサーカス方面に歩く。ここでまたしても呆然。交差点に群がる人の多さにびっくりだ。かつてのロンドンではない。これでは渋谷のスクランブル交差点と同じである。オックスフォードサーカスの近くには先ごろ日本進出を果たし連日長蛇の列ができているというスウェーデンのファストファッション店H&Mが2軒あった。ロンドンの店はそれほど混雑していないようだ。リージェントヘアーのように一直線ではなく緩やかに湾曲したリージェントストリートをピカデリーサーカス方面に歩く。途中、在住時には連日のように顔をだした大型玩具店ヘムレイズに立ち寄る。店内は大混雑しており、日本のキャラクター商品などもうっている1階だけをぐるりと見てまわっただけで外にでた。この店は日本の銀座博品館をさらにさらに大きくしたような玩具店で、各フロアにはこれでもかというぐらい多種にわたる鉄道模型やぬいぐるみなどが販売されていた。でも多分現在は私が滞在していたときとは異なり他のフロアではゲーム機のソフトが主流になっているに違いない。いずれにしても美術館同様、玩具店は半日以上かけてゆっくりとみてまわらなくてはいけないのだ。

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第11話 やっぱり冷蔵庫のないホテルの部屋 [ロンドン]

周辺の建物と調和した石造りのホテルは予想通り5階建てぐらいだった。これでも築100年ぐらい経っているのかもしれない。車寄せなどはなく正面入口の前は歩道を挟んですぐ道路である。裏道なので車の通りは少ない。オックスフォードストリートから50メートル程度奥に入っただけなのだが静かでロケーションは合格点だった。正面入口に4、5段の階段がありそれを昇るとドアがありロビーというつくりだ。私たちは2個のスーツケースをもって階段を登りロビーにはいる。ロビーといっても都心にあるような一流ホテルのロビーを想像してもらっては困る。左手にチェックインカウンターあり、右手にソファーが2セットぐらいあるだけだ。正面はラウンジなのだろうが、バーと兼用なのだろう、席数は極端に少ない。とにかく全部あわせて20坪ぐらいのスペースしかない。アメリカンスタイルの巨大ホテルからすると驚くほどの狭さだが、ヨーロッパのホテルはこれがあたりまえなのだ。
フロントには英国人とは思えない発音の男性がいて応対してくれた。サービスも問題ない。チェックインは速やかに行なわれカードキーを手渡された。カウンターの横にいたポーター(といっても専門職ではないようで、職務はいろいろありそうな人だった。実際、彼がフロントをしているときもあった)にスーツケースを部屋まで運ばせますかときいてきたが、奥さんもひとつのスーツケースをひきずれば持てない量でもないのでお断りした。空港での両替のための買い物が無駄になるがコストセーブである。フロントの横を少し歩くとリフト(エレベーター)が1基あった。その横には階段もある。正面玄関から離れ外気のあまり流入しない場所になると、絨毯のにおいなのだろうか、ヨーロッパのホテル独特の香り、匂いがする。私たちの部屋は2階、日本式でいうと3階にあたるフロアにあった。リフトをおり案内表示に従い部屋を目指す。絨毯が敷きつめられているのでスーツケースのキャスターがうまく作動しない。私は面倒くさいので手で持って運ぶことにした。
部屋は予想したほど狭くはなかった。かなり腰の高いダブルベッドがひとつあり、壁際の長いデスクには小さなテレビも置かれていた。トイレとバスルームはもちろん一緒だがとても広い、日本のビジネスホテルのような息苦しさはない。部屋には窓が二つあったが、中庭というか裏庭をはさんだ向こう側に、別の建物が見えるだけ。その後方には建築中のビルのクレーンが見えていた。
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景色はまったく期待していなかったのでこれで十分である。部屋をひととおりみて気づいたことがあった。やはり冷蔵庫がないのだ。飲み物は窓とカーテンの間において置くしかないだろう。西日も射さないし、朝晩はすでに冷える陽気だから冷蔵庫としてそのスペースが機能してくれるだろうと思った。冷蔵庫はないが奥さんがにんまりしている。理由をきけばこの部屋は喫煙可だというのだ。外に表示してあったという。奥さんにとって今回の英仏旅行最大の憂鬱は煙草が自由に吸えないということだった。特にロンドンではホテルはもちろんどこにいっても吸えないかもしれないと脅かしておいた。それでも成田空港出発前には免税店で私のパスポートもかりて2箱の煙草を購入していたが。日本を発つ前、どのガイドブックをみてもインターネットで調べてもそのように書かれていたが、現状の英仏より日本の方がよっぽど喫煙者には住みにくいというのが煙草を吸わない私の結論である。

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